月光の希望-Lunalight Hope-

Last Knights

-後記-

このたびは「Last Knights」をお読みいただき、ありがとうございます。

9月より前からサイトにいらしていただいている方は、ご存知だと思いますが、このスザク&ライ=ナイトオブゼロ話は、もともと「ライもルルーシュの騎士でいいよね!」なんて妄想から始まった、短編の集まりでした。
(そのため、5話までの更新日付が若干前後しています)
それが、たまたま友人と一緒にTURN23を見てから居酒屋に行ったときに、私が勝手に「ライ最強伝説」を語り始め、勝手にそれに萌えてしまいまして。
「日本解放戦線篇のライは、ナイトメアに乗っている相手にもギアスをかけることができたのだから、もしも通信越しでもギアスが効果を発揮するなら、フレイヤ阻止もできるのではないか」と語り始めたことがきっかけで連載化となりました。
最初は9~13話に相当する部分だけを書きたいがために、それまで書いていた短編を集めて構成した見切り発進もいいところのお話だったわけです。
だからこそ、5話まではかなり手探り状態で書いておりました。

そして迎えた本編最終回。
まさかまさかと否定していた展開が現実になって、家族に心配されるほど大泣きしました。
本編の終わり方には納得していますし、ルルーシュらしい潔さだとも思っています。
けれどけれど!ルルーシュにはやっぱり大切な人たちと一緒にいられる世界で幸せになってほしかったわけで。
本編がああ完結している以上、それを捻じ曲げられるのは本編にいないライしかいない!
そう思った瞬間、終着点が決まりました。
尤も、最終話の4人のシーンは最初から決めていたので、方向性は全く変わっていなかったりします。

「俺は最初から世界のノイズで、邪魔者だ」

TURN21のルルーシュのこのセリフが、妙に引っかかっていたのが連載化した第二の理由でもあります。
この言葉が、ルルーシュをあの道に走らせたんじゃないかな、とも思ったので、それを誰かに否定して欲しかった。
それができるのも、ライしかいないと思ったのです。
ルルーシュ自身にも責任はあるのだろうけれど、彼の周りには、無条件で彼を信じてくれる存在は少なかったように思えて。
でも、だからこそ、青月篇を通過しているライならば、という気持ちがありました。


「Last Knights」には皆様から多くの感想を頂いておりました。
その中でも「ライが理想」という言葉が多くて、ありがとうございます。
ルルーシュが好きすぎて暴走しているだけの狂王に、そんな言葉をいただけるとは正直思っていませんでした。

「ルルーシュの生きている明日がほしい」

正直なところ、これは私自身の本音です。
作品の終わり方としては納得しているけれど、ルルーシュにも生きて幸せになってほしかった。
その一心で書き続けたお話でもあります。
本編の最終回を捻じ曲げることになるので、最終回に納得されている方には不快な話だったかもしれません。
でも、それでも。
せめて二次創作の中だけでも。
そんな想いがライを、そして私を突き動かしておりました。


「Story Final REGENERATION」で、「Last Knights」本編は完結となります。
でも、まだ書き切れていない部分も残っています。
黒の騎士団の糾弾はやりたりないし、ルルーシュたちをミレイ、リヴァルとも再会させたい。
カレンやジノとも話をさせたいとも思いますし、何より花火の約束も果たさせたいのです。
ですから、これからもその後のお話は書いていくと思います。
そのときはまたお付き合いいただければ幸いです。

ここまでお付き合いいただきまして、本当にありがとうございました。
話を聞いてくれた友人と、応援してくださった全ての人に感謝を込めて。






2008.11.4 朝霧りん (2018年に霧島すいりへ統一)